さをりの森は丘の上に建っているため、とっても見晴らしが良いのです。
天候が良ければ本州と淡路島をつなぐ明石大橋や、瀬戸内海が夕日でキラキラ光る様子が見えることがあります。
ご来館の際は糸だけではなく、森の木々や街並み、遠くの景色も眺めて下さいね。
それよりももっとご覧いただきたいのが、ギャラリーのさをり服や小物たち。
常時、展示販売をしていますが、こちらは見るだけでは本来の良さは伝わりません。
着る人の体型によっても見え方が変わりますので、ご遠慮なく試着をして下さいませ。
前回に引き続き、5月のベガス作品のご紹介です。
🍭ジャケット(ラミー・シルク)網代と千鳥の模様を織ったジャケットです。ラミー(麻)とシルクなのでさらりと着ることができます。薄桃色に見えるのはべんがら染めをした時の裂き布です。前の中央で素敵な模様になっており、布の端がチラリと出ているのが可愛いんです。
🍭ジャケット(ラミー・シルク)背中には着物を裂いた布をタテに入れ込んでいます。分け織りをした部分を前身頃にして、ブローチで留めています。ブローチの付け方によって雰囲気を変えて着ることができます。
🍭ワンピース(ラミー・シルク)上↑のジャケットと同じ布で仕立てたワンピースです。ジャケットは袖下をカットしているのですが、切り落とした布をこのワンピースの上側に配置しています。前裾の濃い赤は二重織りです。2枚綜絖での簡易な二重織りで、模様の位置をランダムに変えています。
🍭プルオーバー(綿)襟ぐりを丸くカットするのが苦手だから…と、襟元にリボンをあしらっています。袖が広めでふんわりとしているので風が入って涼しそうです。ボリューミーな重い布を織るのが得意な作家さんですが、今回は薄くて軽い♪私、こういうのも織れるんですと嬉しそうな笑顔で作品を披露していました。
🍭ワンピ―ス(シルク)ご自宅のシルクの棚を整理しよう!と織った布なんだそうですジャケットにしようと思ったものの、途中で計画変更。絡み織りで透かし模様を入れており、夏場に活躍しそうなチュニック丈のワンピースです。所々に二色交差で色の変化も出しています。
🍭ワンピース(綿・化繊)ストールを組み合わせた織り布で仕立てたワンピースです。前身頃の藍色や橙色の部分が分け織りをしたストールだったそうですが、どうも好きになれなくて。じゃあこれに合う布を織って仕立ててみよう!と、できたのがこの作品。今までとは雰囲気が違う色合いね~の声に「人間は進化するんです♪」と満面の笑顔で答えていました😊
🍭ロングベスト(綿・化繊)前身頃の天の川のような部分は別布で、水溶性シートに端切れを縫い付けてできた布?をあしらっています。前身頃の裾が織り始めですが、タテ糸がうまく巻き取れずに長さが違った部分を、分け織りで活かしています。
🍭ワンピース(綿)大好きなリボン糸をタテ糸に使い、はっきりしたタテ模様を創ったタテ糸で織った布から仕立てました。脇下の縫い目を極力フラットにするために、手縫いで耳綴じ(コの字綴じ)をしています。さをり織りは、織りも仕立ても作家さんの意向が満載なんです。
🍭ワンピース(綿)二色交差の部分を襟元で効果的に使った作品です。セットアップ風に見えますが、上側の布を少しかぶせるように上下を縫い合わせています。
🍭ワンピース。これはワンピースをワンピースにリメイクされたそうです。…?丈を少し短くして、落とした部分を付け襟にしています。その時々によって着たい丈やデザインが変化するんですよね。さをりの服はふんわりと体を包むようなデザインが多く、リメイクをしやすいようです。
🍭ロングベスト(綿)SAORIのお仕立て【初級編】に掲載の「Y型ブラウス」のロングバージョンです。柔らかな色合いの中に、さりげなく2色交差織りで色を変化させたり、くるくる織りでレースのような透かし模様を織り込んでいます。ラインがちょっぴりシャープに見えるのは、脇を突き合わせずに重ねて縫って、布端のエッジを立てているからかもしれません。
5月の作品はこれまで。
前回も書きましたが、やはり実物をご覧いただきたいなぁと思います。
それぞれのアイデアや工夫、こだわりが織り込まれており、見ているだけでワクワクします。
そして着るとさらにココロが躍り出すかもしれません。
試着して実際に躍り上がる人もいます
さをりの森へご来館の際はどうぞギャラリー作品に触れていただき、さをり服のぬくもりを感じてください。また、ご自身が織る時のワクワクの糧になさってくださいませ。