『大クリエーター作品展』は、さをりの森と京都を通過し、10/22(金)・23(土)に東京会場へ、10/29(金)・30(土)・31(日)には広島会場へと巡回中です。

 

遅くなりましたが、9月のさをりの森ベガスの作品をご紹介いたしましょう。
今回ご紹介する作品の中から一部が『大クリエーター作品展』に出品しています。もしかすると「見ました~♪」「試着しました~♪」という方もいらっしゃるかもしれませんね☺


綿の、長さがたっぷりのコートです。作家さん曰く、ラガーマンのコートです。南アフリカカラーね、とメンバーさんからの声が上がり、作家さんからは、左胸から血を流しています、と説明が…🤣胸元に、華々しく湧き出た様な赤い糸が挟み込まれています。血を流してと言うと瀕死のラガーマンのようなコートですが、ポケットは拡幅織りをしたところを使っているので形がポコッとしていたり、後身頃を横使いにしてラブリーになっていています。

 


こちらはウールのフード付きコートです。明るい秋色で、身頃がたっぷりなので、さをり服の上にも着やすくて温かいですね。羊毛の使い方がきれいですね、との声に、何色か混ぜて使っています、とのこと。羊毛の使い方にも作家さんの個性が出るんですね。そして織り上がってから何年か置いていたそうです。秋の実りのように🍁熟成されてからコートになったんですね。

 



こちらも身頃がたっぷりな、綿のロングコートです。タテ糸がスレン染めで、背中の真ん中の部分と袖は、別の布を使っています。肩を作らないシンプルなデザインですが、真ん中に布を足すと着やすいですと、作家さん。さっと羽織れて、染め色のゆらぎが素敵ですね。

 


身頃の下部分に、SAORIのお仕立て【中級編】テキストの半円スカートを付けた綿のジャケットです。作家さんはこの形がお気に入りで、3作目だそうです。スカートのカットした所を袖のカフスにされていたりと、布を目いっぱい使ったお仕立てをされています。二色交差があちこちで効いてる~、との声が上がっていましたよ。鮮やかな藤色系がきれいですね。

 



たっぷりシルクの糸を使ったジャケットです。深まった秋色に超ウルトラ変わり糸・かなりぴゃむぴゃむヤーンや化繊糸などを織り込んで、フワフワ織りやルーピング織りなど、作家さんの「好き💓」が詰まっています。襟は別添えで取り外しでき、別珍の紐で結ぶのが可愛くてキュートですね。脇下のカットした分を後身頃の真ん中に足して、後ろの丈を少し長くしてあります。

 


さをりでは、割とスタンダードな形のジャケットです。拡幅織りを前開きの両側に、肩の辺りで少し櫛織りをされていたり、余り糸を結んで繋いだお宝糸を使われていたり、色合いもぱっと華やかです。袖はゴムを入れて落ち着かせてあります。

 


カシミヤのショートジャケットです。カシミヤの糸によって縮絨の縮み具合が違うので、片側がすごくフリルになっています。幅にも変化が出たので、前を留めて着ればいいと思いつかれたそうです。カシミヤの柔らかなドレープがきれいですね。ボタンはフェルト遊びで作ったボタンを付けられています。写真にちゃんと写っていなくてごめんなさい💦

 


フード付きのピンクマーガレットです。ループ糸多めで、全体が柔らかくてフワフワしています。首あきのところでボタンで留められるようにしてあるので、ずり落ちずに着られますね。

 


独特の色合いが優雅な、イカ型のワンピースです。後ろに三角に折り返してある襟を、くるくると折り込んだらふっくらしていいかな、と思われたそうです。襟のところがふんわりして、全体はすっきりしていて、それでいてかわいいワンピースですね。

 


こちらもイカ型のワンピースです。作家さん曰く、織っている時に、単純作業はいいなあと思う時があるそうです。単純に織った時は、イカ型にすると雰囲気が変わっていいそうです。あれこれやりたい時と単純に織りたい時があって、と作家さんは単純を強調されましたが、メンバーさんからは、キラキラがいっぱいね~✨との声が…。キラキラ光る、たっぷりでエレガントなワンピースでした。

 

 
見た通りの、ドレス✨です。ボディに着せた瞬間、うわぁ~っと声が上がっていました。作家さん曰く、社交ダンスでも始めようかと、と😊ステージ衣装みたいね、とか、あの女優さんに似合いそうとか、みんなの妄想が膨らみました。胸のフワフワは化繊糸を挟んで引き出しながら。前の広がっていく黄色は、タテ糸を追加してクロスさせながら、と、こんなに変態チックにクロスを増やしていくのはないと思うと、作家さんがご自分でおっしゃっていましたが、渾身の力作ドレスです。
ちなみに、さをりの森では「変態」は誉め言葉です。誰はばかることなく自分なりに糸で表現し、一般にはあり得ないものを好むのは「変人」「変態」と言っても過言ではないという事です。

 


こちらのワンピースは、ひたすら織り、ひたすら織って頭が空っぽになって、はっと我に返り、二色交差を入れたというワンピースです。色数が少ないから、お仕立ての時にどこで切り替えるかが難しい、と作家さん。色数が少なめな分、前に一列に並んだ房やお袖にタックを取ったひらひらの魅力が際立ちますね。

 



かなりぴゃむぴゃむヤーンと化繊糸を使った、ノーカットのワンピースです。リボンヤーンが滑るため、切ったらぱらぱら~となりそうで、切らずにお仕立されたそうです。ぴゃむぴゃむヤーンや化繊のいろいろな可愛さが織り重なって、キラキラ✨してゆらゆらして、こちらもメンバーさん達からから思わず歓声が上がったのでした。

 

 

さをり織りは、大量生産の規格に沿った作品とは違う、オンリーワンの作品です。これは芸術であり、芸術の美意識は人それぞれ違うもの。糸を選び、作品を織り、仕立てている間の作家のココロ模様が、作品にギュッと濃縮されています。

私はこんな色が好きなの。私はこう織りたいの、ここでこうしたかったの。

作家の感性で織られた作品に、うんうんとうなずくこともあれば、う~ん?と思うこともあるかもしれません。それは感性が合うかどうかで、当たり前のことなんです。
また、自分とは違う感性に心を揺さぶられることもあるでしょう。
作品をご覧になる機会があれば、その作品からどんな印象を受け、どう思うのかなど、作品だけではなくご自分のココロの動きも感じてくださいね。