さをりの森は、12月28日(月)~1月4日(月)まで、お休みをさせていただきます。
スタッフ一同リフレッシュし、2021年を笑顔で皆様とお会いできるのを楽しみにしています。
とは言え、こんな状況ですから、ステイホームの人も多そうですね。。。

 

2020年はコロナの影響で、いつもとは違った年になりましたね。
さをりの森でも緊急事態宣言が発令されている間は、教室OPEN以来、初の長期休館をいたしました。
教室スタッフもお休みし、自宅での織りや仕立てに勤しんでいましたが、医療従事者や、コロナ禍で大変な思いをされている方が多い中、のんびり織っていていいのかしらと思うこともありました。

 

そんな時に、みさを先生の手記を読んでいると、違うシチュエーションの話ではありましたが、今の状況に当てはめてもいいのではないかと、ふっと心が軽くなった文章があったのでご紹介しますね。

 

窮屈な姿勢を強いられると、自由な動作が取れなくなる。体が硬く、血の巡りが悪くなる。窮屈はいけない。身体を窮屈にするのもいけないが、精神が窮屈になるのはなおいけない。のびのびとした自由自在な姿こそ天然自然の姿である。

人は近視眼的見方に陥りがちである。とはいえ、ひとつの見方が常に正しい見方であるとは限らない。万物は日々新たに、千変万化し、今日の姿はもはや昨日の姿ではない。だから吾々も、新しいものの見方を生み出してゆかねばならない。融通無碍に変化する"柔らかアタマ"を持ちたい。心が窮屈では、この自由自在を失う。だからいつまでもひとつに固執して、我と我が身を縛り付けることはよそう。そんなところに発展や進歩は生まない。お互いに窮屈を避け、闊達なる心でモノを見て、そして考えてゆきたいと思う。

自然はすべて、それぞれひとつひとつは完全な存在ではない。しかし、不思議なことに、それぞれの適性の中でその本領を発揮し、お互いに与え・与えられつつ、大きくそして美しい、見事な調和を生み出している。

自然の一部である吾々人間も同じではないか。お互いそれぞれ完璧でなくとも、それぞれの適性の中で懸命に、精いっぱい、その本領を活かすことを心がければ、大きな調和のもとに、自他ともに感じられる幸福が生み出されてくるのである。

 

さをり織りに出会ってなければ、この言葉に出会うこともなかったでしょうし、心身ともに窮屈になっていたかもしれません。

 

また、休館明けには「さをりができなくて寂しかった、織りに来られて嬉しい」とか、「織機を買っていて良かった、さをりをしていて良かった」という言葉をたくさん頂き、当たり前だと思っていたことが当たり前じゃなかったんだなぁと痛感しました。
あらためてさをり織りの力を知った1年でした。

 

2021年、心が窮屈にならないように。
それぞれの個性を尊重し、失敗を味と考えるアートとしての自由な手織り、さをり織りをより多くの方に触れていただけますように。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。