夕焼けが見える時間が早くなってきました。
さをりの森で17時半まで居ると、とても綺麗な夕焼けを見ることができちゃいます💗
そんな夕焼けのイメージを淡く抱きつつ織っても、やはり自然にはかないません…。

さて、今回はさをりの森大阪ベガス9月作品の最終回をご紹介です。

 


細幅で織られたベストです。細幅を何段も横使いにしてお仕立てされています。長かったり短かったりいろいろな色や糸でいろいろな二色交差をされていて、楽しいですね。襟があるベストで、これからの季節にうれしい形です。

 


シルクのベストです。作家さんが開口一番、何にもない形です、と一言。何にもないってなんでしょう?シンプルなお仕立て、ということでしょうか。みなさんの表現方法が謙遜に溢れていますが、シンプルなお仕立てに映える、うねる色と色の重なりが素敵ですね。前身頃の下の分け織りのところにはシルクの原毛✨が織り込まれています。

 


カシミヤとアルパカのベストです。ほんの少しの布(と言っても3m)で出来たそうです。ボディに服をかけた瞬間、すごい!大胆!という声が。ハダカじゃないですか!と、カメラマン兼のH氏が…。前身頃が右側に寄っていて、ボディの左胸が見えていたからなんですが、もちろん、何の問題もありません。ベストの下には、服を着ますし、少しアンバランスなのがイイ感じなんですよ💕

 



こちらはホントに少しの布で出来るベストです。右側はフリンジ同士で脇の下でゆるめに結んでいます。左側が長くタラリ~ンと垂れているところが萌えポイントですね。肩紐にはフリンジの所を使われています。作家さん独特の織りがまた素敵です。

 


こちらはストールをノーカットでお仕立てされたシルクのベストです。前身頃の右側の、たくさんの丁寧なルーピングがルーピングがとても美しくて上品な感じがします。作家さんならではの鮮やかな色合いがまた魅力的ですね。

 


太細網代リバーシブル織りの、三色交差織りの肩開きベストです。糸はシルクのリボンヤーンとシルクの細糸で、筬に通すのが大変でした、と作家さん。巻き取りもリボンヤーンと細糸が絡み苦労されたそうです。いろいろな織りの技を使い、手間をかけて出来上がった作品ですね。そして襟を少し横にずらして付けてあるところがまた、作家さんのおススメポイントです。

 


ドンゴロスのようなベストです、と作家さん。というのは、ベージュ系の糸のところが、色合い風合いがドンゴロスっぽいからです。これもまた、服にはならないかと思っていたけれど、仕立てみたらノーカットで、ちょうどいい具合にベストになったそうです。ドンゴロスと言ったらメンバーさんから、さをりの服はどれもドンゴロスみたいなものよ、とフォローの声が…。懐の深いさをり織りだからこそ、とにかくやってみることが出来るんですね。

 


織り布をいろいろ合わせてお仕立てされたベストです。11枚くらい合わされているそうです。後ろの真ん中に赤を入れるべきかどうか迷ったけど、思い切って入れてみました、と作家さん。さをり織りをしていると、いろんなところで思い切った一歩を踏み出すことができますね❣その赤がいい~、とメンバーさんには大好評でした。

 


細糸で、薄~く、軽~く織られたベストです。細糸でひたすら織りました、と、作家さん。房を肩に持ってきて、後ろを斜めにして、右横が長く垂らしてあって左右の違いがいいですね💗柔らかな色合いや仕上がりがこの作家さんらしい作品です。

 


シンプルに織って、後からスレン染料で線を描いて染めたベストです。前後どちらでも着られて、軽くてふんわりしています。横使いにしてある方の身頃の下に、半分くらいの幅を足してあるところが、少し丸みが出ていてかわいいですね。

 


絣などの裂き布や、あまり糸などを結んで繋いだお宝糸などで織られたベストです。縁の赤い部分は、細幅で5mくらい織ったものを使われています。これもまた、縁を赤にするか紺にするかで迷われたそうですが、赤がいいー❣との声が。やっぱり赤がぱっとして効いていて、素敵ですね。

 


先程の、薄緑のベストの同じ布でもう一枚仕立てられたベストです。たくさんのかわいい分け織りを横に持ってきて、肩と脇に使っています。下に服を着るので横が大胆に開いていても大丈夫です。前が横使い、後ろは斜め使いで、これもふんわり薄くて、とっても軽やかです。

 


参考作品のコラボTシャツです。20㎝?幅のタテ糸に、Tシャツを縦に細く裂いて、ヨコ糸として織り込んであります。2段、3段のらせんにしたくてタテ糸は細幅に、一周回ったら次は2段目になっていくという具合で、ちょっとフレアーにしてみたい、という作家さんのやりたい🌟、が詰まっています。スタートの分け織りの所は布用ボンドでTシャツに留めてみたらいいかんじになりました、と作家さん。タテ糸も適当に長さを作ったけど、ちょうどいいところで終わりました、とのこと。夏の初めから2ヶ月くらいずっと織り機にかけていて、少しずつ織り進められたそうです。

 

この作品の一部は、現在巡回中の『大クリエーター作品展』に出品中です。
10/29(金)~31(日)に、広島市の古民家ギャラリーキヲクの空箱さんにて開催されます。お近くの方はどうぞ足をお運びいただき、作品を実際に手に取ってご試着下さい。

 

それ以外は、さをりの森の2階ギャラリーにて展示販売しています。
さをりの森へご来館の際にぜひ、ギャラリーをお散歩してセルフファッションショーをお楽しみ下さい。

 

織っている間、仕立てている間に自分一人だと「どうしよう…」と思うことがあります。
迷って悩んで、煮詰まって。
そんな時間もとても大切な時間です。そうこう考えているうちに、「どうしたい」が見えてくる。それが見えたら儲けもの🎶結果ばかり心配しているよりもやってみて、自分がどう感じるかを見てみましょ。その結果が自分にとって良いかそうじゃないかはありますが、それが次のステップに繋がってくれるんじゃないかしら。

 

作家さんも、お気軽クラスで体験織りをする人も、城みさをが提唱する

『思い切って冒険しよう』

を、さをり織りでお楽しみ下さい。
思い切って冒険しても、大丈夫です。
大けがしたり命に差しさわりがあるようなことにはなりません👌

『大クリエーター作品展』は、さをりの森と京都、東京を通過し、10/29(金)・30(土)・31(日)には広島会場へと巡回中です。
その作品展には、さをりの森の9月ベガス作品の一部を出品しています。
ブログの読者に、この作品を見たわ💕という方がいると嬉しいなぁと、想像を膨らませています。
ではでは、9月作品の中から、ブラウスやボトムスなどをご紹介いたしましょう。

 


シルクのブラウスです。作家さんはこの形が気に入っていて、今度は秋色で織られました。お気に入りのタテ糸飛び越え織りも、今では呼吸をするようにタテ糸を動かしていて、今回はタテ糸追加した糸を動かしました。袖を広げた写真で白っぽい糸が自由に動いているのがよくわかりますね。胸の所の織り始めのタテ糸を折り返した所は、先月のメンバーさんの作品に刺激されて、折り返す位置を変えてみたそうです。仲間がいると、日々進化できますね。

 



シルクのブラウスです。ノーカットでお仕立てしたくてあれこれ試してみたけれど、どうしても重くなって肩が凝りそうだったので断念して、一か所カットしたそうです。前後が同じ形です。お仕立てのイメージはカムチャッカ半島の森を歩く時の服、です。

 


前回のメンバーさんの作品がかわいかったので、真似て作られたブラウスです。ノーカットでアームスリットでもブラウスとしても着られます。このところ森で大流行中の、織り始めにタテ糸を折り返して、ヨコ糸として織り込む織り方をしています。それを前の袖部分に、織り終わりは分け織りにして後ろ身頃の下側でボリュームたっぷりにひらひらさせています。タテ糸にはかなりぴゃむぴゃむヤーンを入れて、ぴゃむの丸いのを目立たせたくて、一回一回引き出しながら織られたそうです。作家さんの外せない「好き💕」が詰まっていますね。

 


ウールの長袖ブラウスです。袖の幅がありすぎて着にくく、4、5年置いていたのを、リメイクされて、袖にタックを入れたら着やすくなったそうです。襟ぐりのポコポコしている羊毛がかわいいですね💙カフスのところの丸いかわいいポコポコなど、羊毛もいろんなところに挟み込まれています。

 


60センチ幅の幅広で、化繊やウールやいろんな糸を使って織られたブラウスです。かわいいー!リボンがめっちゃかわいいー!と、歓声が上がりました。わりとシンプルに織られているのに黒で歓声が上がるかわいさ✨って、最強なんじゃないでしょうか。

 


ウールのチュニックです。作家さん曰く、超簡単お仕立てだそうです。それでも、全部二色交差なのでどこにどう持って行くかを考えたら、袖ぐりが足りなくなったので脇を少し開けて、と、お仕立てを工夫されています。柔らかいウールで、フレアーがふんわりしてかわいいです。

 



20㎝くらいの細幅で織られたチュニックです。織り終わりの分け織り部分を襟元にもってきています。分け織りを結んでいるところを外すと着やすくなります。一か所だけカットしてあとはぐるぐるノーカット。脇の下が開いているので縫いやすかったし、涼しいです、と、作家さん。(この日はまだ暑かったのでした)最近のお気に入り💕とのことでした。

 

 

こちらもチュニックです。前にTシャツにして余った布でお仕立てされたそうです。袖をひらひらさせようと角を丸くカット。胸幅が少しきつかったので前開きに。前立ての部分は前述の通りさをりの森で流行の、織り始めのタテ糸を折り返してタテ糸に織り込む、をされていて、ボタンで留めるようになっています。蛍光黄緑が鮮やかで効いていて、ぱぁっと明るいのが素敵ですね💚

 

 
幅たっぷりめのパンツです。布の時は派手過ぎてカーテンにでもするしかないかと思っていたそうですが、仕立ててみたら、これくらいなら着れるかも、となって、結構気に入っているそうです。派手かもと思っていたのに、じわじわと派手に慣れていくのも、さをり織りの楽しみかもしれませんね😊

 


20㎝幅を12m織られたスカートです。タテ糸もヨコ糸も綿とウールが半々で、織り始めの所を真ん中に持ってきて、ところどころでピョコピョコと角のように立たせながら布をクロスさせて、ポケットにしています。この角がとってもキュート。着ると思わず心も弾む、カラダも弾む可愛さなんですよ🎶

 


横にところどころストレッチ糸を使ったマフラーです。開口一番、色が気に入らなくて、と作家さん。ストレッチ糸を、同系色で入れるか、赤で入れようか緑で入れようかと迷われたそうです。迷い過ぎたので気に入らないのかしら?結果、色んな色のストレッチ糸を入れてカラフルに、タテ糸もいろんな色で作られていて、端を分け織りにもされているので、派手なようで、でも雰囲気は落ち着いた感じで、何が気に入らないのかさっぱりわからない、ステキなマフラーです。

 


カシミヤのマフラーです。ずっと二色交差をして、端はずっと耳出し織りをしています。ボディに掛けると、後ろで耳出し織りが二枚に重なった所が色が二色になっていて、かわいくて気に入っているそうです。織り上がって、見たり着てみたりして、意図していなかった所でワクワクしたり、キュンキュンしたりするのが、さをり織りの楽しいところですね。

 

自分の織った布や仕立てた作品の良さが、自分では気付かない事がしばしばあります。
失敗だぁ😱と思っていた部分が、違う見方をすればとても良いポイントになっている事もあります。
織っていて、なんだかやりにくい。でもこんなものなんでしょうね。と思ってる事があるかもしれない。
なんだか着にくいなぁ、どうしたらいいのやら…でもアイデアが浮かばない。

 

これらは、自分1人では気付けない事ばかり。
誰かに話して、作品を見せて、意見をもらってやっと「そうか、なるほど」と気付くのです。
そのために、さをり四つのねがいの「グループのみんなで学ぼう」があります。

 

人の作品を見て刺激をもらう。
仲間がいると、さをり織りをする中で進化できます。
近くにいないのよ…って方には、このブログやSNSで刺激をシェアできたらと思います。

 

作品は、すべてさをりの森で展示販売しています。
サイズやお値段など、作品について、気になる部分などありましたら、お問合せフォームにてメールいただくか、お電話くださいませ。
 お気軽クラス・織り人クラス・森の宿り木・さをり織り技法検定・講習会についてはこちら

 

『大クリエーター作品展』は、さをりの森と京都を通過し、10/22(金)・23(土)に東京会場へ、10/29(金)・30(土)・31(日)には広島会場へと巡回中です。

 

遅くなりましたが、9月のさをりの森ベガスの作品をご紹介いたしましょう。
今回ご紹介する作品の中から一部が『大クリエーター作品展』に出品しています。もしかすると「見ました~♪」「試着しました~♪」という方もいらっしゃるかもしれませんね☺


綿の、長さがたっぷりのコートです。作家さん曰く、ラガーマンのコートです。南アフリカカラーね、とメンバーさんからの声が上がり、作家さんからは、左胸から血を流しています、と説明が…🤣胸元に、華々しく湧き出た様な赤い糸が挟み込まれています。血を流してと言うと瀕死のラガーマンのようなコートですが、ポケットは拡幅織りをしたところを使っているので形がポコッとしていたり、後身頃を横使いにしてラブリーになっていています。

 


こちらはウールのフード付きコートです。明るい秋色で、身頃がたっぷりなので、さをり服の上にも着やすくて温かいですね。羊毛の使い方がきれいですね、との声に、何色か混ぜて使っています、とのこと。羊毛の使い方にも作家さんの個性が出るんですね。そして織り上がってから何年か置いていたそうです。秋の実りのように🍁熟成されてからコートになったんですね。

 



こちらも身頃がたっぷりな、綿のロングコートです。タテ糸がスレン染めで、背中の真ん中の部分と袖は、別の布を使っています。肩を作らないシンプルなデザインですが、真ん中に布を足すと着やすいですと、作家さん。さっと羽織れて、染め色のゆらぎが素敵ですね。

 


身頃の下部分に、SAORIのお仕立て【中級編】テキストの半円スカートを付けた綿のジャケットです。作家さんはこの形がお気に入りで、3作目だそうです。スカートのカットした所を袖のカフスにされていたりと、布を目いっぱい使ったお仕立てをされています。二色交差があちこちで効いてる~、との声が上がっていましたよ。鮮やかな藤色系がきれいですね。

 



たっぷりシルクの糸を使ったジャケットです。深まった秋色に超ウルトラ変わり糸・かなりぴゃむぴゃむヤーンや化繊糸などを織り込んで、フワフワ織りやルーピング織りなど、作家さんの「好き💓」が詰まっています。襟は別添えで取り外しでき、別珍の紐で結ぶのが可愛くてキュートですね。脇下のカットした分を後身頃の真ん中に足して、後ろの丈を少し長くしてあります。

 


さをりでは、割とスタンダードな形のジャケットです。拡幅織りを前開きの両側に、肩の辺りで少し櫛織りをされていたり、余り糸を結んで繋いだお宝糸を使われていたり、色合いもぱっと華やかです。袖はゴムを入れて落ち着かせてあります。

 


カシミヤのショートジャケットです。カシミヤの糸によって縮絨の縮み具合が違うので、片側がすごくフリルになっています。幅にも変化が出たので、前を留めて着ればいいと思いつかれたそうです。カシミヤの柔らかなドレープがきれいですね。ボタンはフェルト遊びで作ったボタンを付けられています。写真にちゃんと写っていなくてごめんなさい💦

 


フード付きのピンクマーガレットです。ループ糸多めで、全体が柔らかくてフワフワしています。首あきのところでボタンで留められるようにしてあるので、ずり落ちずに着られますね。

 


独特の色合いが優雅な、イカ型のワンピースです。後ろに三角に折り返してある襟を、くるくると折り込んだらふっくらしていいかな、と思われたそうです。襟のところがふんわりして、全体はすっきりしていて、それでいてかわいいワンピースですね。

 


こちらもイカ型のワンピースです。作家さん曰く、織っている時に、単純作業はいいなあと思う時があるそうです。単純に織った時は、イカ型にすると雰囲気が変わっていいそうです。あれこれやりたい時と単純に織りたい時があって、と作家さんは単純を強調されましたが、メンバーさんからは、キラキラがいっぱいね~✨との声が…。キラキラ光る、たっぷりでエレガントなワンピースでした。

 

 
見た通りの、ドレス✨です。ボディに着せた瞬間、うわぁ~っと声が上がっていました。作家さん曰く、社交ダンスでも始めようかと、と😊ステージ衣装みたいね、とか、あの女優さんに似合いそうとか、みんなの妄想が膨らみました。胸のフワフワは化繊糸を挟んで引き出しながら。前の広がっていく黄色は、タテ糸を追加してクロスさせながら、と、こんなに変態チックにクロスを増やしていくのはないと思うと、作家さんがご自分でおっしゃっていましたが、渾身の力作ドレスです。
ちなみに、さをりの森では「変態」は誉め言葉です。誰はばかることなく自分なりに糸で表現し、一般にはあり得ないものを好むのは「変人」「変態」と言っても過言ではないという事です。

 


こちらのワンピースは、ひたすら織り、ひたすら織って頭が空っぽになって、はっと我に返り、二色交差を入れたというワンピースです。色数が少ないから、お仕立ての時にどこで切り替えるかが難しい、と作家さん。色数が少なめな分、前に一列に並んだ房やお袖にタックを取ったひらひらの魅力が際立ちますね。

 



かなりぴゃむぴゃむヤーンと化繊糸を使った、ノーカットのワンピースです。リボンヤーンが滑るため、切ったらぱらぱら~となりそうで、切らずにお仕立されたそうです。ぴゃむぴゃむヤーンや化繊のいろいろな可愛さが織り重なって、キラキラ✨してゆらゆらして、こちらもメンバーさん達からから思わず歓声が上がったのでした。

 

 

さをり織りは、大量生産の規格に沿った作品とは違う、オンリーワンの作品です。これは芸術であり、芸術の美意識は人それぞれ違うもの。糸を選び、作品を織り、仕立てている間の作家のココロ模様が、作品にギュッと濃縮されています。

私はこんな色が好きなの。私はこう織りたいの、ここでこうしたかったの。

作家の感性で織られた作品に、うんうんとうなずくこともあれば、う~ん?と思うこともあるかもしれません。それは感性が合うかどうかで、当たり前のことなんです。
また、自分とは違う感性に心を揺さぶられることもあるでしょう。
作品をご覧になる機会があれば、その作品からどんな印象を受け、どう思うのかなど、作品だけではなくご自分のココロの動きも感じてくださいね。